はじめに

 ダイヤモンド・プリンセス号の乗客が新型コロナウイルス感染症に罹患していたことが確認されたのが、2020年2月1日、あれから2年が経ちました。コロナ前の日常が戻るのはいつなのか、予想が出来ない状態が続いています。2020年度のweb企画:特集/2020「新型コロナ下の子ども・子育てを考える 」に続き、特集/2021「新型コロナ下の2年間:子どもたちの生活と育ち」を企画しました。次の2か所からの現場報告です。

 最初の報告は埼玉県北部で保育施設4か所、学童クラブ(放課後児童クラブ)1か所を運営している社会福祉法人わらしべ会の創設者である長谷川佳代子氏から、次に茨城県日立市の茨城キリスト教大学の発達支援親子教室クローバーについて中島美那子教授からの報告です。

 注)2021年3月発刊の『子育て研究』第11巻では、特集「新型コロナウィルス・パンデミック」と「子ども・子育て」を特集しています。こちらもお読みください。

▶︎わらしべ会:長谷川佳代子氏からの報告

 わらしべ会は、埼玉県熊谷市に共同保育所2か所、学童クラブ1か所、埼玉県東松山市に保育園2か所を運営しています。社会福祉法人に認可されたのは平成28年度ですが、前身であるわらしべの里共同保育所は認可外保育施設として20数年の歴史があります。

 本学会機関紙、『子育て研究』では2011年3月発刊の創刊号以来、団体会員紹介を連載していますのが、その第一回で、わらしべの里(当時はNPO法人)の代表理事であった長谷川佳代子氏、保護者(理事)に寄稿していただきました。

 掲載にあたり、子育て研究の編集委員として、わらしべの里を訪問しましたが、元養蚕農家の古民家を保護者と協力して改装した園舎、利根川沿いの広い園庭、そして何よりも印象的だったのは、生き生きと遊び、働く(昼食作りなど)子どもたちの姿でした。

 新型コロナの感染、蔓延問題が起きてからおよそ1年後の2021年3月、長谷川佳代子氏から「コロナの中で子どもたちの将来を考える」を寄稿していただきました。それからおよそ1年後の2022年3月、その後の様子について長谷川氏にオンラインでインタビューをし、Q&A形式で報告にまとめたものが、「新型コロナ下の2年間:子どもたちの様子・発達への懸念」です。

 ・わらしべ会報告 その1 2021年3月 わらしべ会:長谷川佳代子氏寄稿「コロナの中で子どもたちの将来を考える」

 ・わらしべ会報告 その2 2022年3月 わらしべ会:長谷川佳代子氏インタビュー「新型コロナ下の2年間:子どもたちの様子・発達への懸念」

▶︎発達支援親子教室クローバー:中島美那子氏からの報告

 ・2021年10月「COVID-19パンデミックの影響下でも、つながり続ける」

 茨城キリスト教大学の発達支援親子教室クローバーの成り立ち、コロナ下の活動、子どもたちの様子について纏めたものです。

(以上:新型コロナ特集 編集委員)